「せどりで一番、利益率が高い商品ジャンルって何ですか?」
という質問を昔からよく頂くことがあります。
とくに初心者せどらーさんや、これから新たにせどりに参入しようとしているせどり入門者さんからこのような質問を頂くことが多いといった印象なんですが・・・
なぜこの質問をしてきたのかを逆に聞いてみると、その理由はだいたい以下のとおりだったりします。
- 仕入れ資金が少ないため、できる限り利益率の高い商品を狙いたい
- 投資した資金を確実に上回るリターンがほしい
- 何となく利益率が高ければそれだけ儲かりそう
- ネットで「利益率○○%越え!」みたいな情報を見て気になった
- Youtubeの誰かの仕入れ動画を見て気になった
- 月商がどんなに大きくても利益率が低いと本末転倒
過去に読者さんから頂いたこの手のメールを振り返りながら、ざっくりとまとめてみると上記のような理由で「せどりで一番、利益率が高い商品ジャンルって何ですか?」といった内容の質問をしてきた方がほとんどでした。
まぁ、中にはこちらからの返信に対して何の返答もなく、途中で音信不通になってしまう人もいたりしましたけどね(´;ω;`)
目次
利益率が高いというだけなら古本せどりは昔から定番
冒頭の質問に対して、相手の意図や言葉の真意を探ることなく、言葉そのままに応えるのであれば、せどりで最も利益率が高いと言われているのは仕入れ単価が数百円の古本せどりとなります。
どうしても相手の質問の意図を考えた上で、できる限り相手が求めている答えを提示しようとすると、漠然と「利益率が高いのは何ですか?」と聞かれても、それだけでは情報が不足しているので、あらためてこちらからいくつかの質問を返さなければ質問を明確化できなかったりするんですよね~
なので、一般的にせどりで言われていることでは、利益率が高いのは古本せどりということになってはいるけど、人それぞれ置かれている環境や、費やすことのでいるリソースは異なるわけで・・・
その人の現状を把握した上で、相手にとって最適なのは何かを提示する必要があるんですね。
で・・・
話を戻しますが、古本せどりが昔から利益率が高いと言われているのは、例えばブックオフの単C棚で108円の古本を仕入れたとして、それが216円で売れれば、仕入れ価格の倍で売れたことになりますよね?
108円本が1080円で売れれば10倍です。
※話がわかり難くなるのでここではあえて手数料等のコストは省いています。
確かに利益率が高いと言われているのは誰でも理解できるかと思います。
また、仕入れ値が安価な中古CDやDVDも同様のことが言えますが、やはり仕入れ価格も古本のほうが安い場合が多いですし、商品数も多く、在庫さえ沢山確保できれば確率論的に商品が売れていくということなんですけど・・・
以前のようにバーコードリーダーを使ってビームせどりで手当たり次第、店内の商品棚を検索しまくっても、現在の状況だと非効率だったりします。
また、古本せどりである程度の大きな利益を安定して出し続けるには、莫大な在庫が必要です。
利益額を考えると古本せどりだけでは厳しい?
先ほど、108本の例を挙げて古本せどりの利益率の話をしましたが、高い利益率に対して得られる利益額が少ないことにはすでに気づいているかと思います。
先の例で言うと、108円で仕入れた本が1080円で売れた場合、利益率およびアマゾン手数料などのコストを差し引いた利益額は以下の計算になります。
↑は自己発送で売れた場合のシミュレーションです。
利益率68%に対して利益額は732円となっています。
一般的に古本せどりの平均的な1商品当たりの利益額は数百円と言われています。
ある程度の金額の利益を得るにはたくさんの在庫が必要ですね?
古本せどりでFBAを利用する際には手数料に注意
先ほど挙げた例では108円の古本を自己発送で仕入れ値の10倍の1080円で販売した場合をシミュレーションしてみましたが、FBA在庫として販売すると以下のようになります。
自己発送の場合、利益額732円だったのに対してFBAだと560円となっています。
自己発送では利益率68%だったのに、FBAでは52%。
アマゾン総手数料が22%から38%にアップしているのが確認できます。
この場合は、まだ利益が取れているので大きな問題はないかも知れませんが、仮にこれが108円で仕入れた古本を540円で販売すると仮定すると、自己発送だとこんな感じになります。↓
一応、利益率52%ということで、古本せどりではまずますといった感じなんですが、これをFBAで販売すると・・・
利益率が自己発送52%だったのに対してFBA20%と一気に減ってしまいました。
さらにアマゾン総手数料は、自己発送28%に対してFBA60%といった感じで、こちらは一気に上がりました。
古本せどりは最も利益率が高いと一般的には言われていますが、FBAを利用することで上記の例のようにアマゾン総手数料が増えて、自己発送よりも利益率が半減するケースも考えられるということです。
利益の計算については以下の記事を参考にしてみてください。
古本せどりで大きく稼いでいる人は?
せどりの中でも最も利益率が高いと言われる古本せどりについて長々と語ってきましたが、どうしても古本せどりだけで大きく稼ぐには、多売は必要となってきます。
昔から古本せどりで生計を立てているせどらーさんの多くは、在庫を沢山抱えていたりします。
そういった人たちは在庫数が多いため、梱包・発送の手間もそれだけかかります。
なので、利益率が減ったとしてもあえて作業効率化のためにFBAを活用していることも多いです。
FBA効果で商品の販売数が上がればコストがかかっても多売による収益増は見込めますしね。
だた、現在はFBA在庫保管制限や長期在庫リスクもあるので、仕入れた商品すべてをそのままFBAに丸投げするのも在庫数が莫大な数量だと考えないといけません。
昔から継続的に古本せどりで稼いでいる人の多くは、薄利多売と作業量を想定した上で、どのように収益をあげていくかを考えて取り組んでいます。
利益率だけが重要ではない
ネットの情報を何となく見ていると、利益率○○%越えみたいな言葉が目に付いたりもしますが、重要なのはそれだけではないというのは、ご理解頂けたでしょうか?
また、古本せどりは何かと面倒に感じる人も少なくないといった現状ではありますが、やはり仕入れ資金が少ない方にとっては、仕入れが安価ということもありますし、商品数が莫大なため、ライバル出品者と出品商品が被る確率も、他のジャンルに比べて低かったりもするので、取り組みやすいカテゴリではあると思います。
ただ、資金がある程度増えて来たら、もう少し利益額の大きく取れる商品だったり、他ジャンルにも参入してリスク分散していく必要があります。
または、外注化や組織化によって自分の作業量を減らしたり、効率化しないと体力的に厳しくなっていく可能性も高かったりします。
将来的に自分はどうしていきたいのか?を考えて取り組むことが重要です。
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